『クララ白書I』
氷室冴子
集英社コバルト文庫
某所で『クララ白書』の名前を聞いて、「どんな話かほとんど忘れたけどドーナツ揚げてたよね」と盛り上がり、再読してみたいと調べたのですが、現在普通に手に入るのは2001年のコバルト文庫新装版のみ(それも紙の本は絶版のようでKindle版のみ)。
こちらは氷室冴子自身によって1996年に加筆修正されていて、携帯やネットなど「現代風」に多少変更されているようです。
オリジナルは1980年発売。オサムグッズの偽物みたいな表紙だと思ったら原田治本人でした。こっちが読みたかったんだけど図書館にも2001年版しかなかったです。
(2001年版表紙イラストは谷川史子。意外と中のイラストも雰囲気あってました。)
加筆修正されていることもあるかもしれませんが、今読んでも普通に読みやすくておもしろい。恋愛とかほとんど関係なく(ボーイフレンドが出てくる程度。ボーイフレンドだよ!)、女の子たちがただわちゃわちゃしている感じが、古き良きコバルト感。
吉屋信子とか古事記とか文中に出てきますが、氷室冴子という人は古典や海外の少女小説、少女漫画への憧れをベースに「コバルト文庫」という新しい少女小説を作り上げた人なんだなあと今更ながら思いました。もちろん彼女一人ではなかったけれど、氷室冴子やコバルト文庫がなかったら、今に続くライトノベルや「なろう系」なんかもなかったのではないかと。
こちらは氷室冴子自身によって1996年に加筆修正されていて、携帯やネットなど「現代風」に多少変更されているようです。
オリジナルは1980年発売。オサムグッズの偽物みたいな表紙だと思ったら原田治本人でした。こっちが読みたかったんだけど図書館にも2001年版しかなかったです。
(2001年版表紙イラストは谷川史子。意外と中のイラストも雰囲気あってました。)
加筆修正されていることもあるかもしれませんが、今読んでも普通に読みやすくておもしろい。恋愛とかほとんど関係なく(ボーイフレンドが出てくる程度。ボーイフレンドだよ!)、女の子たちがただわちゃわちゃしている感じが、古き良きコバルト感。
吉屋信子とか古事記とか文中に出てきますが、氷室冴子という人は古典や海外の少女小説、少女漫画への憧れをベースに「コバルト文庫」という新しい少女小説を作り上げた人なんだなあと今更ながら思いました。もちろん彼女一人ではなかったけれど、氷室冴子やコバルト文庫がなかったら、今に続くライトノベルや「なろう系」なんかもなかったのではないかと。
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以下、引用。
ローヴッド慈善院
吉屋信子の小説にある寄宿舎は起床が朝六時半とは書いてなかったです。
六時からは夕食、七時半から九時四十分までは全員がシスターの監視つきで黙学室にぶちこまれてお勉強、十時には消灯だ。
私は吉屋信子や大林清、西条八十や北条誠といった大昔の小説家の古風な小説が大好きで、特に吉屋信子の『紅雀』なんていう物語は何回読んだかわからない。
「私、美人て大好きよ。見てるだけで幸福な気持ちになれるもん。だから鏡を見るの、止められないの。」
くるみや
シフォンケーキ
吉屋信子『わすれなぐさ』
『みずうみ』
『アルカディアの少年』
私だって、いつか運命的な恋愛とかしたいけど、でもだからといって、美しい上級生に憧れたり、頼ってくる年下の子を可愛いと思ったりしていけないってことはないと思う。
自分に欠けているもの、美しさとか、知的さ、冷静さ、愁いや優しさ、繊細さなんていうのをもっている人に惹かれるのはごく当然だと思うのだけれど……。
このひそやかな、柔らかな感情は、がさつな男にはわからないのかなあ。
胸に透かし模様の入った白絹のブラウスは、夢見が元から欲しかったのでこの機会に買ってもらったという。幼稚園の昔から、親は学芸会になるとお洋服を買ってくれるもんね。
女の子達の寄宿舎生活のあれこれを年中行事を折り込んで書こうと思ったのは、大学を卒業した頃、就職浪人して、バイトの行き帰りにすれ違う中学生や高校生が、とても眩しかったからです。女の子でいられる時間はあまりに短く、素晴らしい数年間だったという思いが、『クララ白書』シリーズを書くきっかけでした。
ローヴッド慈善院
吉屋信子の小説にある寄宿舎は起床が朝六時半とは書いてなかったです。
六時からは夕食、七時半から九時四十分までは全員がシスターの監視つきで黙学室にぶちこまれてお勉強、十時には消灯だ。
私は吉屋信子や大林清、西条八十や北条誠といった大昔の小説家の古風な小説が大好きで、特に吉屋信子の『紅雀』なんていう物語は何回読んだかわからない。
「私、美人て大好きよ。見てるだけで幸福な気持ちになれるもん。だから鏡を見るの、止められないの。」
くるみや
シフォンケーキ
吉屋信子『わすれなぐさ』
『みずうみ』
『アルカディアの少年』
私だって、いつか運命的な恋愛とかしたいけど、でもだからといって、美しい上級生に憧れたり、頼ってくる年下の子を可愛いと思ったりしていけないってことはないと思う。
自分に欠けているもの、美しさとか、知的さ、冷静さ、愁いや優しさ、繊細さなんていうのをもっている人に惹かれるのはごく当然だと思うのだけれど……。
このひそやかな、柔らかな感情は、がさつな男にはわからないのかなあ。
胸に透かし模様の入った白絹のブラウスは、夢見が元から欲しかったのでこの機会に買ってもらったという。幼稚園の昔から、親は学芸会になるとお洋服を買ってくれるもんね。
女の子達の寄宿舎生活のあれこれを年中行事を折り込んで書こうと思ったのは、大学を卒業した頃、就職浪人して、バイトの行き帰りにすれ違う中学生や高校生が、とても眩しかったからです。女の子でいられる時間はあまりに短く、素晴らしい数年間だったという思いが、『クララ白書』シリーズを書くきっかけでした。
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