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2023/12/01

『追想ジャーニー』

2022年公開。高橋和也出演作。
※ネタバレ含みます。

18歳の高校生と48歳のおじさんが過去の分岐点をふりかえる追想の旅に出る物語。

脚本、演出、演技ともに舞台色が強いので映画ならではの場面がもう少し欲しかったところではありますが、高橋和也目当ての私としては表情や目の演技をアップで堪能できるのは嬉しいところ。

ほとんどのシーンが舞台上で展開されるのは予算の都合というのもあるだろうけれど、この舞台が「時空がアレしてる」ところでそれ以外の部屋とか病室なんかは過去と未来の現実なのかなと解釈。

過去に戻って未来を変えるストーリーは最近だと『東京卍リベンジャーズ』あたりでも見られる定番ものですが、途中から役割が逆転して過去の自分が未来の自分を変えていくのがおもしろい。

高橋和也は少年の瞳をしたおじさんなので高校生と並んでも違和感なし。無理を承知でいうと18歳の文也を若き日の高橋一也に演じてほしかった。人生なめてる感じの藤原大祐くんも良かったけど、これ2人のどちらにも容貌よせてないんですよね。

脚本も全体的にゆるいというか余白が多く、お母さんとの確執はもっと描いておくべきなんじゃないかとか、なぜ彼は売れない役者を続けているのか、このジャーニー自体が夢なのかなんなのか設定があいまいだと思ったりもするのだけど、あまりそれをやると語るに落ちるからなあ。

そもそも過去の分岐点を振り返るというのはSF設定なしでもできることなので、ラストは人違いではなく、過去の母への態度を改めたことで未来の母との関係が修復された結果なのではないかと勝手に解釈しました。

脚本に余白があるぶん、ここらへんは見る人、見るタイミングや感情によって解釈がいくらでも変わりそう。

ひまり役の伊礼姫奈がちょっといいなと思ったら『推し武道』の舞菜ちゃんであり『大奥』の祥子姫だった。役によって全然雰囲気変わるのね。18歳のくるみ役、髙石あかりも要チェック。


2023/10/27

『テイラー・スウィフト: THE ERAS TOUR』

『テイラー・スウィフト: THE ERAS TOUR』
at TOHOシネマズ 新宿

アメリカで記録的大ヒットとなっているテイラー・スウィフトのライブ映画。

本当は来年2月の来日公演に行きたかったのですが、一番安いステージサイド席で1万5千、1階席で3万という外タレ価格にビビっているうちにソールドアウトしました。
(全米ツアーのチケット代平均が3万くらいなので日本公演はこれでも安いんですよね。)

2000円という特別料金、週末だけの上映というのもアメリカとほぼ同じ。テイラー・スウィフト側がライブ映画の上映をいかにコントロールしているかということですね。

なるべく大きなスクリーンで、音のいいところでとTCX、DOLBY ATMOS上映回にしましたが、これが大正解でした。
ライブが撮影されたロサンゼルスのSoFiスタジアムのキャパは7万人。映像を見る限り9割の観客席からは豆粒のようなテイラー本人とスクリーンの彼女しか見えません。おそらくライブ会場よりも音、映像とも格段にいい条件で見ているはずです。
(残り1割の恵まれた席は1階ステージ前方ですがここの観客がみんなスマホを掲げて撮影をしていて、せっかくいい席にいるんだからその目で見なよと思いました。)

この上映回は「発声OK」回でもあったのでうるさいのかなとちょっと心配してたんですが、手を振ったり、拍手したり、リズムとったりできるのでむしろ楽しかった。
(この音響とスクリーンで男闘呼組の武道館ライブ上映してほしいと思いました。)

テイラー・スウィフトの歌ってプロムだなと思います。プロムクイーンみたいな曲もありますが、どちらかというとパーティーの隅であこがれの人を見つめている女の子が共感できるような歌。

私がよく聞いていたのは『Red』の頃なのでこの「era」からの曲がやっぱり一番盛り上がりました。あと『blank space』ね。

スタジアムでのライブが映えるように派手なスクリーン映像や大規模なセット、バックダンサーやコーラスも登場しますが、テイラーひとりでギターやピアノの弾き語りする曲も会場中が沸いていてアーティストとしての彼女のすごさを感じました。

2023/10/25

『白鍵と黒鍵の間に』

『白鍵と黒鍵の間に』
at テアトル新宿

高橋和也のヘンタイ三木さんが予想以上にかわいかった。

プレミア上映会で「80年代はああいう人いたんですよね、この人、大丈夫かなっていう人が。最近はそういう人が生きられない時代なのか見なくなった」と語っていたように、バブルの余波でフラフラと生きていた三木さんのようなおじさんたちは今どうしているのかな。
お調子者なんだけどどこか寂しそうでY子のように気にかけずにはいられない。
ヘラヘラとマラカス振っているところがお気に入り。

池松壮亮くんの一人二役による南と博が交錯する一夜という構成はすごくおもしろかったんだけど、ビルの谷間のゴミ溜めシーンは抽象的すぎかな。
「過去と未来の間」「現実と幻想の間」「白鍵と黒鍵の間」なんとでも解釈できるんだけど、解釈を必要とするところが惜しい。

それに対し、存在感だけで軽々と時空を超えてしまう洞口依子母さんがさすがでした。ラストですべてもっていった『地獄の警備員』を思い出しました。

彼女が『シティロード』に書いていた映画評がすごく好きだったんだけど、Xのツイート(ポストっていうのか)があいかわらずの切れ味で嬉しくなりました。

久しぶりに映画館で映画を見たという気分にさせてくれる映画でした。

演奏シーンがあるのでなるべく音のいいところでと思い「odessa EDITION上映」のテアトル新宿で見たのですが、こういう映画を上映し続けてくれるのがテアトル新宿というのもまた嬉しかったです。

2023/07/22

『アイ・ソー・ザ・ライト』

2015年公開。
カントリー・シンガー、ハンク・ウィリアムズの伝記映画。

9月に開催される『高橋和也 Presents Hank Williams 生誕100周年記念 Tribute Live!!! 』の予習として視聴しました。

ハンク・ウィリアムズを演じるのは『マイティ・ソー』のロキ様、トムヒことトム・ヒドルストン。ロキの頃から人気のある彼ですが、優男的な風貌に私は今ひとつ魅力がわからず。でも、今回のハンク役は寂しげな感じや笑顔で歌うときも笑っていない眼とか歌、演技ともとても良かったです。

奥さんオードリー役がエリザベス・オルセン。彼女も『アベンジャーズ』ですね。

そもそもハンク・ウィリアムズの知識がまったくなかったのですが、アメリカでは超有名人だからなのか、映画は全体的に説明不足でこれを見ただけでは脊椎の痛みやアルコール依存症を抱えながら過酷なツアースケジュールをこなしていた理由や、なぜ彼の歌がみんなに愛されたのか、その後のカントリーやロカビリーなどに与えた影響などはよくわかりません。

死亡シーンをばっさり省略してるのは驚き。人気歌手がキャディラックの中で孤独に死んでゆく、重要な場面だと思うのですが、ここ飛ばすんだな。

そこで本日は朝からハンク・ウィリアムズ祭り。ネットでハンクの生涯と代表曲をチェック→歌詞を和訳とともに確認しながらハンクのオリジナル版を聴く→さらに高橋和也バージョンの鑑賞を繰り返しています。

しかし伝説的カントリー・シンガーだけにwikiの「略歴」ですらめちゃくちゃ長い。「生い立ち」になるとお父さんの家系から始まる。ここはベースとして映画を見ていてよかったです。

カントリーの明るい曲調でも歌詞を見ると「君が去っていってとても寂しいんだ」みたいな歌が多く、妻オードリーとの愛憎関係が反映されている気がします。

映画では詳しく描かれませんが、奥さんも歌手でプロモーションもしているのにハンクだけが売れていき、自分が子育てしてる間に彼はツアー先で浮気しているのは耐えられなかっただろうなと。

派手な女性関係にしてもハンクの側の感情が映画ではわからないんですが、結婚はできないけど生まれてくる子供は認めるとかボビーに対してはある意味、誠実な気がします。
(生まれてきた娘やオードリーとの息子もカントリー・シンガーになってるんですね〜。)

高橋和也バージョンについてはラジオ番組で放送されたときの模様がYouTubeで公開されているのが助かります。ハンクによせて歌ってる声の良さももちろんですが、楽しそうに演奏してる笑顔がかわいいんだな。

ハンクのオリジナルはシンプルなので、エルビス・プレスリーの『Your Cheatin' Heart』や、カーペンターズ『Jambalaya』など、カバーのほうが聞きやすい。ここらへんにも彼の後世に与えた影響があるのかなと思います。

カントリー沼も深そうなのでライブまでゆっくり楽しみたいです。

2022/06/12

『アナザー・カントリー』



パブリック・スクールシリーズ総仕上げ的に。
有名な映画ですが見るのは初めて。
1983年公開で、舞台になっているのは1930年代のイートン校。イートンは撮影不可だったらしく(内容的にそうだろうね)、メインのロケ地はオックスフォード。

字幕の訳がわかりにくいけど、「幹事」がいわゆる「監督生 prefect」。その上に自治会の「代表」、通称「God」のメンバーがいる。
代表だけがカラーベストを着用できて、代表になりたいベネットがベストを用意していたりするのがなんとも。

コリン・ファースのスクリーンデビュー作だそうで若い! 個人的には『ブリジット・ジョーンズの日記』あたりのほうがかっこいいと思う。
主演のルパート・エヴェレットはこの後、ゲイであることをカミングアウトした影響でしばらく仕事がなかったとか。
(『ベスト・フレンズ・ウェディング』でジュリア・ロバーツの友人を好演して復活。この映画見て、ゲイの友達欲しいと思った女子は多いはず。彼が『I Say a Little Prayer』歌うシーンとラストのダンスシーンは名場面。)

私は腐女子成分少なめなので「耽美〜」というよりは学内の権力争いとか、パブリック・スクールの負の部分を描いているところがおもしろかったです。『美しき英国パブリック・スクール』でも「軍隊みたいで学校が好きじゃなかった」という卒業生の言葉が紹介されてましたが、全寮制男子校って美しいよりも厳しいことや辛いことも多いはず。

2022/02/24

『君さえいれば/金枝玉葉』


懐かしくて見てしまった。

レスリー・チャン、アニタ・ユン、カリーナ・ラウ出演のラブ・コメディ。監督はピーター・チャン。

豪華メンバーなんだけど、残念ながらラブコメ部分がちっともおもしろくないんだな。見始めてから、ああ、そういえばそうだったと。

ゲイネタで笑いを取ろうとするのは当時も無理があったんだけど今見るともう差別ではないかと。当時はまだ公表してなかったと思うけど、同性のパートナーがいたレスリー的にはつらかったんではなかろうか。

それでもアニタ・ユンがレスリーに恋に落ちる瞬間とか、カリーナ・ラウの「私を射止めてね」とか、「走っていけよ」とか、いい場面もちょこちょこあります。

当時大好きだったアニタ・ユン。
そして、レスリー・チャン。
雑誌のインタビューで「この映画のいいところは」と聞かれて、「レスリーとキスできたこと!」と無邪気に答えていたアニタを思い出しました。

2022/02/23

『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』

これが見たくてU-NEXTに登録したのに香港映画や韓国ドラマにうつつをぬかし、そろそろトライアル期間が終了してしまうのでやっと見ましたハリポタ同窓会。

内容自体はもうネット上に公開されているのでそれほど驚きはありませんが、エマがトムに恋したときの話、ダニエルがヘレナに送ったラブレター、ダンスシーンやキスシーンの苦労話、そしてルパートが「僕たちは家族だ」という場面はやっぱり感動的です。

全体的にはちょっと綺麗にまとめすぎている感もあるのと、シェーマスたちの出番が少ないのはもったいない気もします。

グリフィンドール談話室だけでなく、スリザリンとかグリンゴッツ銀行とか魔法学の教室とか、どうやって撮影しているのかと思ったら、ハリー・ポッター・スタジオ・ツアー・ロンドンのセットで撮っているみたいですね。これはたしかにちょっと行ってみたい。

『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』

2022/01/26

『ラヴソング』

 『ハリー・ポッター』同窓会のためにU-NEXTに登録してみたところ、『ラヴソング』が配信されていたので思わず見てしまう。

もう2、3回見てると思うんだけど、10年にわたる男女の恋模様、変わりゆく香港、随所で流れるテレサ・テン、この構成がうまくて、なんか好きなんですよね。

『グッバイ・マイ・ラブ』の使い方とか、ラストとか、何度見ても良い。

1996年の公開作。今見ると中国返還前の「私たちこれからどうなるの」という不安感、この後低迷する香港映画ラストのきらめきも感じられます。

2022/01/02

『イルマーレ』

 

  全日本フィギュアを見るためにFODに登録したのでちょこちょこ動画を見てます。配信って便利だな。

『イルマーレ』は2000年公開作なのでもう20年も前。『シュリ』とか韓国映画が話題になり始めたころですね。

『猟奇的な彼女』のチョン・ジヒョン主演。サンドラ・ブロック主演でハリウッドリメイクもされてます。

今見るとタイム・パラドックスとしてはいろいろ難ありなんですが、シャレオツ過ぎる映像とチョン・ジヒョンはやっぱり綺麗だなというのと、海辺の家がじつは孤独の象徴でもあるんだなと。なんだかんだ好きな作品です。