『美しき英国パブリック・スクール』
石井理恵子
太田出版
太田出版
『英国パブリック・スクールへようこそ!』
石井理恵子
新紀元社
石井理恵子
新紀元社
岩波新書『パブリック・スクール』では歴史的なこと、文化的影響はわかったものの、実際のパブリック・スクールはどうなのというところがよくわからなかったので、こちらを併読。
どちらもミーハー全開の表紙で違いがわかりにくいですが、『美しき』のほうは写真と取材、インタビューなどでパブリック・スクール6校を紹介したもの。学校提供のものが多いですが、写真が豊富で図書館、聖堂、回廊などクラシックな建物が楽しめます。
『ようこそ!』のほうは授業内容、規則、制服、イベントなど、もう少し突っ込んだまとめになっています。
そもそもイギリスの学校制度が日本と全然違っていて、公立と私立では入学のタイミングも違う。
パブリック・スクールに入学するためには、まず10歳くらいでプレップ・スクールに入学。その後、試験を受けて13歳で入学というのがおもなプロセス。学校によってはラテン語やフランス語の勉強も必要。
入学金約3000ポンド、一学期の学費が12000ポンド。一年目の学費だけで軽く500万円を超える。奨学生であれば学費が一部免除されるが、全額免除されるのは非常に優秀な生徒のみ。
結果的にパブリック・スクールに通うことのできるのは金銭的に余裕のある子弟、もしくは非常に優秀な子になるわけです。
イギリスの公立校は学校によって差があり、いい学校に通うために引越しをするとか、富裕層に囲まれる世間知らずにはなってほしくないという理由からあえてパブリック・スクールではなく公立を選択する話などがでていました。
『アナザー・カントリー』でパブリック・スクールに興味をもったという著者らしく、「校内で同性のカップルはいますか」なんて質問をしているのが笑えます(まあ、でもそこ聞きたい層はいるよね)。
学校取材自体が難しくなっているということもあり、卒業生や在校生の親などから聞いた話が多いようで「〜もあるそうです」「〜のようです」みたいな伝聞調語尾の文章が気になるところですが、日本からの取材はこれが限界という感じがします。
寮によってネクタイのカラーが違うだけでなく、優秀な生徒だけが着ることを許されるブレザーがあったり、ヒエラルキー。
卒業生のインタビューにあった「スポーツも音楽もアートももちろん大事ではあるけど、それ以上に勉強ができなくてはならない。勉強もできないのに何故ここにいる?みたいに見られてしまう。」「卒業する頃には全員が自信に満ちあふれています。勝ち組になるための野心と積極性を身につけています。ここは基本そういうことを教える学校だから。」という台詞がパブリック・スクールの本質を語っていると思います。
ザ・ナイン
シュールズベリー・スクール
ラグビー・スクール
マーチャント・テイラーズ・スクール
ハロウ・スクール
ウェストミンスター・スクール
セント・ポールズ・スクール
チャーターハウス・スクール
ウィンチェスター・カレッジ
イートン・カレッジ
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