井上ひさし、こまつ座 編集
小学館
『ぼくの姉キはパイロット!』で使用されたスターダスト・レビューの曲リストをまとめてみました。
イントロやメロディしか使われていないものも多いので抜けや間違いがありましたらご指摘ください。
Lonely ≠ Story | 空港 |
踊りあかそう | VIPホテルラウンジ |
と・つ・ぜ・ん Fall In Love | 国立駅 |
危険なJealous Night | Top Gun |
月影のスローダンス | 公園 |
心の中のFollow Wind | 滑走路 |
今夜だけきっと | 屋根 |
トワイライト・アヴェニュー | 寮 |
トワイライト・アヴェニュー | 土手 |
村長さんの娘 | 学校グラウンド |
もう一度ハーバーライト | Top Gun |
Boy Meets Girl | VIPホテルラウンジ |
永遠への誓い-Eternity- | 学校 |
心の中のFollow Wind | セスナ |
今夜だけきっと | 星野家 |
Sweet Memories | VIPホテルラウンジ |
Bad Moonに誘われて | Top Gun |
Uki Uki Midnight | 目覚まし |
狙われた夜 | Top Gun |
Lonely ≠ Story | 星野家 |
さよならの足音 | Top Gun |
村長さんの娘 | 星野家 |
Boy Meets Girl | サンフランシスコ |
What A Nite! | Top Gun |
永遠への誓い-Eternity- | ホテル入口 |
今夜だけきっと | 星野家 |
永遠への誓い-Eternity- | 空港入口 |
Midnight Rainbow | Top Gun |
Be Your No.1 | 星野家 |
涙のエピローグ | 星野家 |
It's A Party! | Top Gun~新宿 |
1%の物語 | Top Gun |
トワイライト・アヴェニュー | グラウンド |
今夜だけきっと | 星野家前 |
素敵なWink Cat | 食堂 |
Baby,It's You | VIPホテルラウンジ |
Boy Meets Girl | VIPホテルラウンジ |
危険なJealous Night | 星野家 |
夕暮れのスケッチ | 教室 |
心の中のFollow Wind | Top Gun |
君のために… | 星野家 |
さよならの足音 | Top Gun |
1%の物語 | 教室 |
夕暮れのスケッチ | 学校 |
What A Nite! | Top Gun |
Be-Bop Doo Wop | 星野家 |
トワイライト・アヴェニュー | 寮 |
君のために… | VIPホテルラウンジ |
狙われた夜 | Top Gun |
One More Time | VIPホテルラウンジ |
夢伝説 | 滑走路 |
これも男闘呼組武道館ライブの効果だと思いますがTBSチャンネルが『ぼくの姉キはパイロット!』を放送してくれました。このためにスカパー!契約したよ。
1987年放送。浅野温子、男闘呼組主演、パイロット養成学校を舞台にした青春コメディ。
「番組中、一部に不適切な表現がありますが、作品の時代背景及び作品のオリジナリティを考慮し、そのままお送りします。」
と冒頭にテロップがでますが、パイロットが操縦席でタバコ吸ってたり、女口説いたり、今見ると「不適切な表現」ばかりで笑えます。
でも当時は気にせず見てたんだからそういう時代だったんですよね。そもそも女性教官に生徒が迫ったりするのだってどうなの。そのまま放送してくれたTBSには本当に感謝。
(さすがに山口百恵さんの自宅前をジョギングするシーンはカットされている模様。)
音楽にスターダスト・レビューが使われているのでスタレビファンの友人に薦められて再放送を見てました。私が男闘呼組を認識した最初のドラマです。
男闘呼組はまだデビュー前。当たり前だけどみんな若い、みんなかわいい。
「自分の出たドラマは見てない」「最終回ってそういう話だった?」とラジオで言っていた昭次さん。
耕陽さんは「(昭次は)いい演技するんだけどなあ」と言っていたけど、たぶん彼本人は「演じてる」という感覚がないんでしょうね。その自然体が様になるというのはもう天賦の才。当時の女の子たちが星野隼人に恋をしたのも納得です。
ちなみに隼人くんのガールフレンド役浅野愛子ちゃんもかわいくて好きでした。
「ショーケンの再来」と言われた成田昭次に嫉妬したと語っていた和也さん。こちらは北島マヤに対する姫川亜弓のような努力の人。
生真面目で運動音痴でおとなしい霧谷文彦くんの役作りがすごい。
その後、『DAYBREAK』でデビューしたとき、センターでオラオラ歌ってる人が霧谷くんと同一人物だとはなかなか思えず、びっくりした記憶があります。
当時はキャラづけのためにこんなダサい役をやらされてかわいそうにと思ってたんですが、今見ると文彦くん、めっちゃかわいいし、メガネ外すとやっぱりかっこいいし、当時の私がいかに子供で見る目がなかったか。
そして浅野温子がやっぱりいい。
『抱きしめたい!』が1988年放送なのでブレイク寸前のころ。屋根の上でお酒もって泣きわめいている姿がかっこいいなんてこの人だから。
まだトレンディドラマという言葉もないころですが、陣内孝則、松本伊代をめぐる三角関係や、みんな教官好きになっちゃう恋のドタバタとか、コメディエンヌ浅野温子によって成り立ってます。
スタレビは曲提供だけで音楽編集はスタッフによるものだと思いますが、『今夜だけきっと』、『1%の物語』、『夢伝説』の場面は印象的でよく覚えてます。
『月影のスローダンス』の使い方が好きで当時、イントロが流れるとシャドーボクシングしてました。
→『ぼくの姉キはパイロット!』BGMリストまとめました。
昭和のドラマらしいドタバタコメディなんですが、最終回ではなんだかんだ彼らの成長に胸が熱くなります。
2022年公開。高橋和也出演作。
※ネタバレ含みます。
18歳の高校生と48歳のおじさんが過去の分岐点をふりかえる追想の旅に出る物語。
脚本、演出、演技ともに舞台色が強いので映画ならではの場面がもう少し欲しかったところではありますが、高橋和也目当ての私としては表情や目の演技をアップで堪能できるのは嬉しいところ。
ほとんどのシーンが舞台上で展開されるのは予算の都合というのもあるだろうけれど、この舞台が「時空がアレしてる」ところでそれ以外の部屋とか病室なんかは過去と未来の現実なのかなと解釈。
過去に戻って未来を変えるストーリーは最近だと『東京卍リベンジャーズ』あたりでも見られる定番ものですが、途中から役割が逆転して過去の自分が未来の自分を変えていくのがおもしろい。
高橋和也は少年の瞳をしたおじさんなので高校生と並んでも違和感なし。無理を承知でいうと18歳の文也を若き日の高橋一也に演じてほしかった。人生なめてる感じの藤原大祐くんも良かったけど、これ2人のどちらにも容貌よせてないんですよね。
脚本も全体的にゆるいというか余白が多く、お母さんとの確執はもっと描いておくべきなんじゃないかとか、なぜ彼は売れない役者を続けているのか、このジャーニー自体が夢なのかなんなのか設定があいまいだと思ったりもするのだけど、あまりそれをやると語るに落ちるからなあ。
そもそも過去の分岐点を振り返るというのはSF設定なしでもできることなので、ラストは人違いではなく、過去の母への態度を改めたことで未来の母との関係が修復された結果なのではないかと勝手に解釈しました。
脚本に余白があるぶん、ここらへんは見る人、見るタイミングや感情によって解釈がいくらでも変わりそう。
ひまり役の伊礼姫奈がちょっといいなと思ったら『推し武道』の舞菜ちゃんであり『大奥』の祥子姫だった。役によって全然雰囲気変わるのね。18歳のくるみ役、髙石あかりも要チェック。
at 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
井上ひさし脚本によるこまつ座公演。
(そもそもこまつ座が井上ひさし作品だけを上演しているというのも今回初めて知りました。すみません。)
終戦直後の満州、大連が舞台。
今回は予習なし。歴史的にはなかなか難しい設定なのですが、セリフの中でわかりやすく状況が説明されていました。
全編喜劇で笑える作品なんだけど、彼らの状況はどん詰まりで、芝居をすることが希望であり、生きる支えでもあるんですね。
幕が上がって最初のセリフを言う前に和也さん演じる塩見さんが泣きそうな顔でふっと笑うんですが、もうその表情にやられます。
あとコーラスを歌い終わったときの顔がまた良かった。
こういう細かい表現も含めて丸ごとダイレクトに楽しめるのは舞台ならでは。
嫌な奴だった市川新太郎が芝居の稽古を通して変わっていって「シベリアでも芝居をするさ」ってセリフにグッときました。
あんなに書けなかった脚本がひとりの若者を救うためには書けるんだなあというのもおもしろい。和也さんが一彦役だった初演も見てみたかった。
モリエールとチェーホフはさすがにわからないけど、ギリシャ悲劇とか高田馬場とか演劇のパロディが詰め込まれている構成も楽しかった。
こまつ座だけに年配の落ち着いたお客様も多かったです。
トークショーのときにお隣りになったおばさまは「お話がおもしろいのでこまつ座は何度も見に来てる」そうで、私が初めてだと言うと「どなたかお目当ての方が?」と聞かれたので正直に「高橋和也さんの舞台が見たくて」と答えました。
ラフなセーターに着替えて登場した和也さんのナチュラルなかっこよさに私が息を飲んでいると、おばさまが「かっこいいですね」とささやいてくれました。
「でしょでしょ」という気分になって(何様)この日これがいちばん嬉しかったのです。
『テイラー・スウィフト: THE ERAS TOUR』
at TOHOシネマズ 新宿
アメリカで記録的大ヒットとなっているテイラー・スウィフトのライブ映画。
本当は来年2月の来日公演に行きたかったのですが、一番安いステージサイド席で1万5千、1階席で3万という外タレ価格にビビっているうちにソールドアウトしました。
(全米ツアーのチケット代平均が3万くらいなので日本公演はこれでも安いんですよね。)
2000円という特別料金、週末だけの上映というのもアメリカとほぼ同じ。テイラー・スウィフト側がライブ映画の上映をいかにコントロールしているかということですね。
なるべく大きなスクリーンで、音のいいところでとTCX、DOLBY ATMOS上映回にしましたが、これが大正解でした。
ライブが撮影されたロサンゼルスのSoFiスタジアムのキャパは7万人。映像を見る限り9割の観客席からは豆粒のようなテイラー本人とスクリーンの彼女しか見えません。おそらくライブ会場よりも音、映像とも格段にいい条件で見ているはずです。
(残り1割の恵まれた席は1階ステージ前方ですがここの観客がみんなスマホを掲げて撮影をしていて、せっかくいい席にいるんだからその目で見なよと思いました。)
この上映回は「発声OK」回でもあったのでうるさいのかなとちょっと心配してたんですが、手を振ったり、拍手したり、リズムとったりできるのでむしろ楽しかった。
(この音響とスクリーンで男闘呼組の武道館ライブ上映してほしいと思いました。)
テイラー・スウィフトの歌ってプロムだなと思います。プロムクイーンみたいな曲もありますが、どちらかというとパーティーの隅であこがれの人を見つめている女の子が共感できるような歌。
私がよく聞いていたのは『Red』の頃なのでこの「era」からの曲がやっぱり一番盛り上がりました。あと『blank space』ね。
スタジアムでのライブが映えるように派手なスクリーン映像や大規模なセット、バックダンサーやコーラスも登場しますが、テイラーひとりでギターやピアノの弾き語りする曲も会場中が沸いていてアーティストとしての彼女のすごさを感じました。
『尺には尺を』『終わりよければすべてよし』
at 新国立劇場
シェイクスピア、ダークコメディ交互上演を観てきました。
別々の作品ですがどちらもセクハラ、パワハラ、不誠実な男性たちに対し、女性たちが結託して一矢を報いるという「ベッド・トリック」を用いた構成で、これを同じ役者、ふたつセットで観るとより楽しめるというのも納得。
しかし「一矢を報いる」と言っても、ひとりは純潔を守り、もうひとりは身代わりになることで夫を手に入れるという、それで本当に幸せなのかというシェイクスピア時代の女性たち。
純潔を守ろうとするイザベラ、ダイアナ役がソニンちゃん。夫を手に入れようとするマリアナ、ヘレナ役が中嶋朋子。『尺尺』でキーパーソンとなるのがイザベラで、『終わりよければ』ではヘレナというのもおもしろい。
シェイクスピアの戯曲を読んだときから楽しみにしていたアンジェロ(岡本健一)。正義と欲望の狭間で苦悩し、セクハラするオカケン、最高でした。イザベラを見る目つきがだんだん変わっていったり、「この女、何を言いだすんだ、やべえ」ってなってるときの表情とか、舞台ならではの近さで堪能しました。
アンジェロってすごく人間味のある役なので後半でただの不誠実な男になってしまうのがもったいない。どうにかならなかったのかシェイクスピア。
戯曲の段階ではいちばん納得のいかなかった『尺尺』のラスト。舞台ではアレンジされていてちゃんとダークコメディになっていて笑いました。裁く側が裁かれる側と同じ罪を犯すのはアンジェロだけじゃない。実は権力者がいちばんのクズじゃないかというオチ。
『終わりよければ』のクズ男バートラム。ヘレナはこんな男のどこがいいのかと思うんだけど浦井さんが演じることで「顔なんだな」と納得しちゃうチャラ男ぶり。
Xで見かけたポストでは学校の観劇で来ていたと思われる女子中学生が「バートラム、かっこいいと思ったけど嫌な奴だった。あの人が改心しないと『終わりよければすべてよし』じゃないよね」と話していたとか。ちゃんと観てますね〜。
また戯曲ではとくにおもしろいと思えなかった狂言回しの場面。特に『終わりよければ』のペーローレスが舞台でみるとすごくおもしろかった。
やっぱりシェイクスピアは舞台で、生きた台詞で見てこそだなあ。このチームでまたシェイクスピア公演があったらぜひ見に行きたいです。
関連Link
『尺には尺を』
『終わりよければすべてよし』
『白鍵と黒鍵の間に』
at テアトル新宿
高橋和也のヘンタイ三木さんが予想以上にかわいかった。
プレミア上映会で「80年代はああいう人いたんですよね、この人、大丈夫かなっていう人が。最近はそういう人が生きられない時代なのか見なくなった」と語っていたように、バブルの余波でフラフラと生きていた三木さんのようなおじさんたちは今どうしているのかな。
お調子者なんだけどどこか寂しそうでY子のように気にかけずにはいられない。
ヘラヘラとマラカス振っているところがお気に入り。
池松壮亮くんの一人二役による南と博が交錯する一夜という構成はすごくおもしろかったんだけど、ビルの谷間のゴミ溜めシーンは抽象的すぎかな。
「過去と未来の間」「現実と幻想の間」「白鍵と黒鍵の間」なんとでも解釈できるんだけど、解釈を必要とするところが惜しい。
それに対し、存在感だけで軽々と時空を超えてしまう洞口依子母さんがさすがでした。ラストですべてもっていった『地獄の警備員』を思い出しました。
彼女が『シティロード』に書いていた映画評がすごく好きだったんだけど、Xのツイート(ポストっていうのか)があいかわらずの切れ味で嬉しくなりました。
久しぶりに映画館で映画を見たという気分にさせてくれる映画でした。
演奏シーンがあるのでなるべく音のいいところでと思い「odessa EDITION上映」のテアトル新宿で見たのですが、こういう映画を上映し続けてくれるのがテアトル新宿というのもまた嬉しかったです。
『ルーズヴェルト・ゲーム』を見ているときにTVerで配信されているのをみつけて歓喜しました。1996年の放送時、リアルタイムで見ていた大好きなドラマです。
娘を愛することのできない母と母から愛されない娘。萩尾望都の原作はなかなか重いテーマなのですが、テレビドラマはだいぶファンタジーになっていて基本設定以外はほとんどドラマオリジナルのストーリー。脚本は岡田惠和。
なにより主演の菅野美穂がかわいい。美人というよりは地味な顔立ちで暗い女の子を演じてるのですが「私なんてイグアナなのよ」と彼女が涙すると「あなたがイグアナなら私はゾウガメ⁈」と思いながら見ておりました。
菅野美穂(当時だと『エコエコアザラク』)と友人役の佐藤仁美(『バウンス ko GALS』)、この2人の演技がドラマをレベルアップしています。
そのほか『渚のシンドバッド』の岡田義徳、『水の中の八月』の小嶺麗奈、家庭教師はどこかで見たことあると思ったら『シコふんじゃった。』の弟くん宝井誠明。当時の日本映画注目の新人たちですね。
(小嶺麗奈はすごく好きだったのでその後の波瀾万丈が気の毒である。)
妹役が榎本加奈子、父親が草刈正雄、母親が川島なお美となんとも美しい一家。これで自分がイグアナだったらたしかに相当辛い。
あとわざとリアルではなくかわいいぬいぐるみみたいにデフォルメしているイグアナの造形がほとんどギャグですね。
(そこ突っ込むところじゃないってわかってるけど、菅野美穂がかわいく髪を結っていたりすると、鏡を見てもイグアナなのにどうやってスタイリングするんだと思ってました。)
「イグアナ」というのは母が娘にかけた呪縛で、実際には菅野美穂の顔をしたかわいい女の子なので、彼女が恋や友情をとおしてその呪縛から解き放たれていく様を優しく見守ることができるわけですが、現実には容姿に強いコンプレックスを持っていたり、毒親による呪縛から簡単に抜け出ることができない事情を抱えている子もいるわけで、今見るとドラマの展開は甘すぎるところも多々感じます。
草刈正雄のパパはとってもかっこいいのだけど、妻と娘の両方とも愛するあまり、結局、両方とも救えていない。今だったら奥さんをカウンセリングに連れて行く案件だし、母と娘はわかりあう努力をするより距離をおいたほうがたぶんいい。
「母親が娘を愛するのは当たり前」「家族なんだからわかりあえるはず」という時代だったのでこのテーマをゴールデンタイムのテレビで描いただけでも画期的だったといえるかもしれません。
昔は「母から愛されない娘」に涙したけど、今だと「娘を愛することのできない母」の苦しみも少しわかる気がします。
第3話でリカと信子が遊びに行く高原がまだブームだったころの清里。
第5話の遊園地は今はなき横浜ドリームランド。
第10話で家族旅行に行くのが軽井沢ホテルプレストンコート。湖は軽井沢じゃなくて嬬恋のバラギ湖だそうです。
男闘呼組ロスというか高橋和也供給不足を補うために手っ取り早くTVerで配信されていた『ルーズヴェルト・ゲーム』を見始めました。
中堅精密器メーカー・青島製作所と社会人野球部を舞台に会社存亡の危機と廃部をめぐる攻防戦を描く企業ドラマ。
池井戸潤原作、『半沢直樹』のスタッフということで、悔しがったり、涙を流すおじさんたちの顔アップが続くという暑苦しい演出(そういうドラマだからしょうがない)。
工藤阿須加、馬場徹などイケメン野球部が出てくると「暑苦しい」が「熱い」になりホッとします。
わかりやすい展開だなあと思いつつ「敗者復活!」「逆転だ!」となんだかんだ夢中になって見てしまいました。
和也さんは野球部マネージャー古賀哲役。ストーリーの行方を左右するような役どころではありませんが、ちゃんと背景を感じさせる演技をしていて流石でした。
「怪我をした選手の辛さは俺がいちばんよく知っている」というセリフだけで、怪我で引退した元選手で野球をあきらめきれなくてマネージャーになった過去を推察できるんですよね。部員たちによりそう優しさもそこからきてるんだろうな。
主演の唐沢寿明、笹井専務役江口洋介がかっこいい。世代的に『愛という名のもとに』コンビ!と思ってしまいましたが、『白い巨塔』以来10年ぶりの共演だそうです。
そのほか、さすがの顔芸香川照之、こちらも顔芸すごかった宮川一朗太(いまだに『ヤヌスの鏡』と思ってしまう)、古賀マネージャーとともに野球部員の味方三上部長を好演していた石丸幹二、このメンツだと怪演もおとなしく見える手塚とおる監督、どこかで見たと思ったら『あなそれ』の有島くんだった悪役ピッチャー鈴木伸之(あんなにヘラヘラしながら投げるやついないて)、こちらも見たことあると思ったら『響』だった株主役の北村有起哉、かっこいい女社長はジュディ・オング、日曜劇場らしい濃いキャストが楽しかったです。
2015年公開。
カントリー・シンガー、ハンク・ウィリアムズの伝記映画。
9月に開催される『高橋和也 Presents Hank Williams 生誕100周年記念 Tribute Live!!! 』の予習として視聴しました。
ハンク・ウィリアムズを演じるのは『マイティ・ソー』のロキ様、トムヒことトム・ヒドルストン。ロキの頃から人気のある彼ですが、優男的な風貌に私は今ひとつ魅力がわからず。でも、今回のハンク役は寂しげな感じや笑顔で歌うときも笑っていない眼とか歌、演技ともとても良かったです。
奥さんオードリー役がエリザベス・オルセン。彼女も『アベンジャーズ』ですね。
そもそもハンク・ウィリアムズの知識がまったくなかったのですが、アメリカでは超有名人だからなのか、映画は全体的に説明不足でこれを見ただけでは脊椎の痛みやアルコール依存症を抱えながら過酷なツアースケジュールをこなしていた理由や、なぜ彼の歌がみんなに愛されたのか、その後のカントリーやロカビリーなどに与えた影響などはよくわかりません。
死亡シーンをばっさり省略してるのは驚き。人気歌手がキャディラックの中で孤独に死んでゆく、重要な場面だと思うのですが、ここ飛ばすんだな。
そこで本日は朝からハンク・ウィリアムズ祭り。ネットでハンクの生涯と代表曲をチェック→歌詞を和訳とともに確認しながらハンクのオリジナル版を聴く→さらに高橋和也バージョンの鑑賞を繰り返しています。
しかし伝説的カントリー・シンガーだけにwikiの「略歴」ですらめちゃくちゃ長い。「生い立ち」になるとお父さんの家系から始まる。ここはベースとして映画を見ていてよかったです。
カントリーの明るい曲調でも歌詞を見ると「君が去っていってとても寂しいんだ」みたいな歌が多く、妻オードリーとの愛憎関係が反映されている気がします。
映画では詳しく描かれませんが、奥さんも歌手でプロモーションもしているのにハンクだけが売れていき、自分が子育てしてる間に彼はツアー先で浮気しているのは耐えられなかっただろうなと。
派手な女性関係にしてもハンクの側の感情が映画ではわからないんですが、結婚はできないけど生まれてくる子供は認めるとかボビーに対してはある意味、誠実な気がします。
(生まれてきた娘やオードリーとの息子もカントリー・シンガーになってるんですね〜。)
高橋和也バージョンについてはラジオ番組で放送されたときの模様がYouTubeで公開されているのが助かります。ハンクによせて歌ってる声の良さももちろんですが、楽しそうに演奏してる笑顔がかわいいんだな。
ハンクのオリジナルはシンプルなので、エルビス・プレスリーの『Your Cheatin' Heart』や、カーペンターズ『Jambalaya』など、カバーのほうが聞きやすい。ここらへんにも彼の後世に与えた影響があるのかなと思います。
カントリー沼も深そうなのでライブまでゆっくり楽しみたいです。
『オトコだろッ!』聖地巡礼 甲斐小泉編より続く。
●小淵沢駅
第5話、佳恵さんがお客さんを迎えに行くシーン、第6話、美佐が東京へ向かうシーンで登場。
ドラマ内ではわかりにくいのですが一郎太さん家の最寄り駅は甲斐小泉駅。ここから東京へ向かうには小海線で小淵沢駅まで出て、中央線に乗り換えます。特急で新宿まで約2時間。
第6話で一郎太さんが美佐を送っていったのが甲斐小泉駅、美佐が売店で雑誌を買おうとしているのが小淵沢駅、一郎太さんが美佐を連れ戻しに行って特急を見送ったのも小淵沢駅です。何度も駅が出てきて「あれ?さっき見送ったのに?」となりますが、交通的にはリアルな描写です。
ペンションハート&ハートは小淵沢駅から車で10分ほどの距離なので佳恵さんがお客さんを迎えに行くのも小淵沢駅です。
ドラマ撮影時は小さな木造駅舎でしたが、2017年に二階建て鉄筋の新駅舎にリニューアル。それにともない、駅の位置が少し移動して旧駅舎のあった場所はロータリーになっています。