『ガザとは何か』
岡 真理
岡 真理
大和書房
松谷みよ子『私のアンネ=フランク』という作品があり、だいぶ前に読んだので記憶が曖昧ですが、ラストではユダヤ人の国としてイスラエルの建国が国連に認められたことを主人公の少女が喜ぶ場面がありました。(1979年の作品なのでパレスチナ難民の問題も書かれていたかもしれません。)
私の認識もこれに近くて、ユダヤ人のための国がやっとつくられた、しかしそれにはパレスチナ難民という問題がずっと続いている、という感じで捉えていました。
そもそもイスラエルに住んでいるのはユダヤ人なのか、パレスチナに住んでいるのは誰なのか。そんな基本的な認識すら正しくできていなかったように思います。
緊急講義をもとにした本書では歴史と問題点、現在ガザで起こっていることがわかりやすくまとめられていて、複雑すぎてわからないと逃げがちなパレスチナ問題がやっとすっきり理解できました。
ただ、「わかりやすい」というのは危険なことで、わかったつもりになってはいけない。質疑応答にあったように「私たちはガザのために今何ができるのか」、まずは知ることから始めたいと思います。
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「暴力の連鎖」「憎しみの連鎖」という言葉で、パレスチナ、イスラエルで起きていることを語るのは、端的に言って誤りであり、事実の歪曲であり、事実の隠蔽です。
ヤコブ・M・ラブキン『イスラエルとは何か』平凡社新書
文富軾 『失われた記憶を求めて』現代企画室
ガッサーン・カナファーニー『ハイファイに戻って』河出文庫
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