
『少女ポリアンナ』
エリナー・ポーター
谷口由美子 訳
岩波少年文庫
小学生ころに外国の少女小説を片っ端から読んでいた時期があったんですが、なぜか『少女ポリアンナ』は読んでいませんでした(私の世代だと村岡花子訳『少女パレアナ』のタイトルのほうが馴染みがあります)。
某本屋にて児童文学棚の前で小学生くらいの女の子とお父さんが
父「『若草物語』や『赤毛のアン』とか読んだことがないんだけれど、これはどういう話なの」
女の子「『ポリアンナ』は「よかった探し」をするの」
父「よかった探し?」
女の子「もらったプレゼントが欲しかったものと違うとするでしょ。でも良かったと思えるところをみつけるの」
と話をしていて、この子、ちゃんと読んでいて、伝えられるのすごいなぁと感心して、話もおもしろそうだなと手にとってみました。
「よかった探し」、岩波少年文庫版ではたんに「ゲーム」となっていますが、訳によって「幸せゲーム」、「うれしい遊び」などいろいろ。原文だと「Glad Game」。
どんなことにも嬉しいことをみつけるポリアンナのゲームで、「この部屋には鏡がないけど、そばかすを見なくてすむから嬉しい」といった小さなものから、寝たきりの病人にも喜びをみつけるものまで。
ネットで検索すると「ポリアンナ症候群」、「ポリアンナ効果」という言葉が紹介されていて、「ポリアンナ うざい」という検索結果も出てきたりして、彼女のポジティブさは賛否両論なのだとわかります。
「よかった探し」の強度が試される後半が肝なんですが、ここはなんとなくハッピーエンドに落ち着いてしまって物足りない。
『少女ポリアンナ』が1913年、『赤毛のアン』が1908年。孤児が中年女性に引き取られて、明るさで周囲を変えていく、過去の恋愛が絡むといった設定がそっくりですが、パクったというより少女小説あるあるな設定だったのかもしれません。
最近の転生ものでは異世界やゲームの世界に転生しますが(現世でプレイしている乙女ゲーの世界に転生するってどういう世界線?)、私だったら1900年代のイギリスもしくはアメリカもしくはプリンスエドワード島の少女小説の世界に転生したい。
ギンガムチェックの服を着ておさげ髪でトランクを下げて駅に立ち、窓からすてきな景色が見える屋根裏部屋に住みたいと思います。





